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事例

2023.06.22

東北

高校授業「課題研究」講師(岩手県立宮古商工高校)

2023年5月23日、岩手県立宮古商工高校にて日本地域色協会の取組を講演しました。

宮古商工高校がある岩手県宮古市では、地域色『浄土ヶ浜 エターナルグリーン』が2021年に発表され、2022年7月に就航を開始した宮古市浄土ヶ浜遊覧船『宮古うみねこ丸』の船体カラーへの採用、三陸宮古のいいイロプロモーションの一環で行われた地元若者人材と地域事業者の地域色活用商品の開発プロジェクト『トータンカラープロジェクト』など、自治体・地域企業の活用が広がっています。

この講演は、宮古商工高校の「課題研究」授業の一環で開催され、日本地域色協会の代表理事・竹村育貴が2014年から続く「いいイロ」活動や法人の沿革から、宮古市の地域色「浄土ヶ浜 エターナルグリーン」の誕生と広がりを紹介しました。何故、宮古市で地域色「浄土ヶ浜 エターナルグリーン」が生まれたのか、何を目指して取組されているのか事例を交えて説明しました。

岩手県立宮古商工高校は、岩手県宮古市に位置する学校であり、2020年に宮古商業高校と宮古工業が統合して誕生した岩手県初の校舎制による専門高校です。学科構成は、総合ビジネス科、流通ビジネス科、情報ビジネス科、機械システム科、電気システム科の5学科構成で、2023年4月現在、全校435名の生徒がおります。前身である宮古商工高校から続く特色として商業学科、「総合的な学習の時間」の取り組みとして全校生徒、職員が株主となって模擬株式会社を設立し、商品の仕入れから販売までを生徒自らが企画する「宮商デパート」などユニークなビジネス教育に取り組んでいます。

この講演会では、「日本地域色協会の取り組みと地域活性化-地域色と浄土ヶ浜 エターナルグリーンの活動-」をテーマに、流通ビジネス科と総合ビジネス科の3年生64名を対象に行われました。講演の流れは、日本地域色協会の紹介と地域色の価値のつながり、そして宮古市の「色」を活用したシティプロモーションに焦点を当てて進められました。

講演の流れは大きく以下の2つのテーマで話をしました。

1、日本地域色協会の紹介と地域色がもたらす価値

2、宮古の「色」によるシティプロモーション

「1、日本地域色協会の紹介と地域色がもたらす価値」の中では、2014年に新たな東北先導モデル事業から始まった復興活動の側面や、ビジネスの世界で一般的だったカラーブランディングを「地域資源」として全国に発信し、活用を広げるプロモーション支援をしていることを伝えました。

「2、宮古の「色」によるシティプロモーション」では、地域色「浄土ヶ浜 エターナルグリーン」が岩手県宮古市と一般社団法人日本地域色協会が協力して作り出した初めての事例であることや、宮古市が抱えるシティープロモーションの課題解決策として「浄土ヶ浜いいイロプロモーション」に取り組んでいることを紹介しました。その取り組みにおいて、市民のシンボルである景勝地「浄土ヶ浜(じょうどがはま)」の地域色が市民参加のもとで生まれたことも紹介しました。

また、地域色誕生後のストーリーとして、宮古うみねこ丸の船体カラーの採用や商店街、地域事業者、団体などで「浄土ヶ浜 エターナルグリーン」の活用普及が進んでいる事例も紹介しました。このような事例は生徒にとっても同じ地域でのユニークで新鮮な取り組みに映った様子でした。

この講義を通じて、宮古商工高校の生徒たちは地元の若者人材と地域事業者が協力して行う地域色活用商品の開発プロジェクト『トータンカラープロジェクト』への参加を見据えており、年間を通じた授業の一環としてグループワークも行っています。日本地域色協会では、地域色を通じて地域資源の価値を伝える活動の一環として、教育機関での授業にも参加させていただいています。これまで、高校、専門学校、大学の場でお話をさせていただいています。

「いいイロ」活動は、色や商品を作るだけの取り組みではなく、背景にある地域の価値を「再発見」していく価値創造のプロセスです。学校は人材育成の拠点として地域との関わりが深いため、日本地域色協会の取り組みは地域(社会)の課題解決をする事例研究に適した教材です。

事例紹介の講演会の他、色をテーマにしたワークショップなど、教育目標や人材育成の目的に合わせた提供も可能です。詳細については「お問い合わせ」より気軽にご相談ください。

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